虎尾にある老街の入り口にある滷味屋さんです。
近くに大きな大学があり、お値段も手ごろなため、いつも学生さんでにぎわっています。
屋台に引っかかっているカゴに、食べたい具をポイポイ入れて、店員さんに渡します。後はできたら机まで持ってきてくれます。でもこの流れが普通なのか、私が分からなそうだからそうしてくれたのかは分かりません(笑)
メニューがFacebookに載っていたので、そちらをご確認下さい(メニューあったの知らなかった!いつも置いてあるやつが今日あるやつ、のていです(笑))
私のお勧めは豬肉片と、王子麵を入れて麺物のようにして食べる事です。ぜひ!
以下また余談になるのですが。路地に座り学生さんに囲まれ、夕刻といえどもまだまだ蒸し暑い中、時々吹く湿った風を感じながら麺を啜っていると、なんだか自分も学生に戻った気分になります。
私は台湾で学生をしたことがないですし、バイクにも乗れませんし、学校帰りに屋台でご飯を食べたこともないので、全くの空想になりますが……(笑)
隣に座っている学生さんにとっては普通の日常の一コマで、時々気だるそうに欠伸をし、明日の朝もし「昨日晩御飯なんだったの?」と聞かれたら「えーっと、何食べたんだっけ?」となるのだろうと思われるくた、なんでもない事のようです。
そんな彼らのよこで、過ぎ去った(しかもあの時はつまらないと思っていた)日々を思い出し、もう戻らない時間を懐かしみ、その上「あ、このお店ブログに書こう!」とさえ思っているのですから、なんだかとても可笑しくて笑ってしまいました。
全く体験したことが無いはずなにの、どうしてこうも懐かしい気持ちになるものなのでしょうか?もっと別の感情を懐かしさと呼び違えているのでしょうか?そんなことを考え名がら食べました。
ところで、個人的に滷味や鹹酥雞のお店ってハードル高いんです。
まずどうやって注文するの?食べる分だけ取るのか、それとも例えば雞心が食べたければ、カゴに雞心を一つ入れておけば後は店員さんが一単位分計って入れてくれたりというお店もありますし。カゴに入れ終わったらどこに置くの?とかね。
当たり前の話ですが、すべてのお店がオドオドしている客に優しく手を差し伸べてくれるかといえば、そうではないですし。これは中国語が上手くないというだけの問題ではないんです。なんせコミュ障なんですよね。
こういうお店が好きな方、得意な方もいらっしゃるでしょう。私の夫もまさにそれなんです。初めて行く屋台で、とりあえずいつも他のお店でやるようにしてみて、店員さんに注意されたら「あ、ごめんごめん」って言いながらやり直す。それか1から10まで聞きながらやる。
これがね、おそらく皆さんにとっては普通の事なんだと思うんです。しかし、コミュ障の権化kankanは猛烈に驚いたんです。
もうまず行ったことの無いお店に行くというのがまず高難易度です。え?このお店の注文方法ってどんな感じだろ……うーん……今日はやめとくか……ってなります。意を決して入ってもし店員さんに「それしないで」って言われようもんなら「ハヒッすすすすいません」ってなります。そしてまた寝る前に脳内反省会が始まるわけです。アア~あんな事しちゃったな~、みたいな。
そんな感じでウン十年生きてきたわけですからね、夫と行動していると、なんかもう「そりゃー私生きづれぇわけだわ」と逆に清々しく納得させられています。(ただ、どんどん新しい事をしたい、初めての人に会ってみたい、という期間が月に一週間くらいあります。新しいお店はそういう気分の時に開拓しています。躁なんでしょうねたぶん。(笑))
台湾に来てからほんのちょっと度胸が付いたというか、そんなにいろいろ考えすぎなくてもいいんだということを発見できて、これこそが台湾生活での一番の収穫かなと思っています。
なので、台湾の本屋に行くと、売れ筋書籍の棚にいつも岸見一郎氏著の嫌われる勇気があるのがちょっと納得できません。そうなの?みんな嫌われるの怖いの?ほんとに?(笑)
こちらではそんなコミュ障でも遺恨を残さずにお食事できました。店主さんも感じのいい方で、とりあえずこれどうしたらいいの?と聞いたら教えてくれます。
気負わずにぜひ、ふらっと行ってみてくださいね。